総合人材サービス企業としておなじみのパーソルテンプスタッフ株式会社のなかで、理系研究職・開発職の支援に特化したサービスを展開する事業ブランド、「Chall-edge(チャレッジ)」。その 「Chall-edge」が運営するオウンドメディアが、“理系の理想の働き方を考える研究所”「リケラボ」です。メディアの立ち上げから企画・運営のサポートをしているアソブロックとの仕事の感想について、インタビューをさせていただきました。
(インタビュア:田邊宏明)
ご協力いただいたご担当者さま
パーソルテンプスタッフ株式会社
白井 邦生さま(写真 左)
間島 真理さま(写真 右)
―「リケラボ」はどのようなサイトか、あらためて教えていただけますか?
間島さま: ひとことでいうと、理系出身者のためのキャリア支援サイトです。内容は、理系の多様な生き方や働き方の紹介をメインにしています。理系の方に向けて、活躍の場や活躍に役立つヒントをより多く知ってもらうための情報提供サイトですね。
―「リケラボ」の運用を始めた理由をお聞かせください。
間島さま: パーソルテンプスタッフは事務職派遣における認知度はおかげさまで非常に高いです。ただ、理系・研究職に特化したサービスにおいてはまだまだ認知度が低く、多くの方にサービスの存在を知っていただくためには、どうすればよいかという課題を抱えていました。
白井さま: 当社が理系の方を応援していることを知ってもらいたいということにくわえ、Webの世界で理系の人が集まる場所をつくりたいという思いもありました。
―そんななかで、どうしてアソブロックに依頼したのですか?
間島さま: もともと理系向けサービスの紹介LPとして、「Chall-edge」(依頼当時の事業名称は「テンプR&D」)のサービスサイト制作を安井さん(アソブロック取締役)に携わっていただいていたのですが、サービスサイトのリニューアルについてお話をするなかで今後の全体施策の話題となり「ブランド認知度を上げるためにオウンドメディアを立ち上げましょう」と提案いただいたのがきっかけです。
白井さま: 当初「リケラボ」のコンテンツは内製する予定でした。ただ社内に編集ノウハウもありませんでしたし、絶対にプロに協力してもらったほうがいいとなって。パーソルグループの前身、テンプスタッフグループ時代に社内報の制作をアソブロックさんにお願いしていたこともあり、ウチのことをよくわかっているので、安心してお任せできるのではないかと。
―社内だけでの運営はやはり難しいのでしょうか。
間島さま: 社内体制によっても異なるとは思いますが、事業部門のWeb担当者は、メディアの運営以外にもSEOや広告配信などを兼任している場合も多く、編集コンテンツの制作まではリソース的に力を割くのが厳しいことが多いのではないでしょうか。月に1度の編集会議から、取材先やライターのアサイン調整、進行管理、サイトの微改修をふくめた運営面の多くの工数をアソブロックさんにお願いしています。社内だけでやろうとしたら絶対にパンクしますし、ご協力いただいているからこそスケジュール内で運営ができています。
白井さま: 本当にありがたいですね。メディア運営のノウハウがないなかでの内製化は難しいですし、助けてもらわないと回りません。時に苦労も多いなかで、アソブロックさんは編集のプロとしてのノウハウを発揮してくれるだけでなく姿勢の面でも一生懸命やっていただいている。そういうウェットな粘り強さも、長くお付き合いしていくなかでは信頼がおけますよね。
―企画面での苦労や手応えはいかがでしたか?
間島さま: 理系向けのキャリア支援サイトは先行する類似サイトがほとんどなく、どのような記事がターゲット読者に響くのか、立ち上げ当初はまったく手探りの状態からスタートしました。なので、まずは多面的なアプローチをして反応を見てみようと。たとえば「研究職の恋愛事情」のコンテンツなど一見キャリアとは関係ないコンテンツも企画するなど試行錯誤するなかで、本命のキャリア関連コンテンツは徐々に良い反応を積み重ねていきました。最初は気軽に読める記事が8割ほどを占めていたのですが、今ではキャリアや研究についてなど骨太で読み応えのある記事と、エンタメ系の記事の割合は、7:3くらいになっています。
白井さま: 企画の種やアイデアは我々の中からも出てはくるのですが、それを具現化して記事にするのは、編集素人にとって想像以上に難しかったですね。また、日々理系職種の方々に相対していている我々であっても、Webコンテンツとして発信した際に理系の方がどのように反応してくださるのかは、正直想像がしにくかったんです。こちらの想像どおりの反応もあれば、そうでないこともあって。今もそうですが、何が響くのかアソブロックさんと一緒に探っているところで、僕らとは違う視点が入ることで記事のクオリティが磨かれていきます。これは外部パートナーと仕事をするからこそ実現できるものだと思っています。
間島さま: 編集会議は毎月楽しみですね。企画を考えるうえで、社外の方に参加してもらう価値は高いと感じます。内製だとどうしても自分たちの発信したいコンテンツに偏りがちになると思うんです。社外のプロの目線が入るからこそ、こちら側が発信したいことと読者が読みたいものの両立ができるようになります。
―アソブロックがいたからこそ実現した企画というと、どんなものがありますか?
間島さま: たとえばアイドルを登場させた企画ですね。細菌などの微生物で絵を描く「微生物アート」を紹介しようと編集会議で話が上がりまして。ただ、私たちだけなら単に、「実験の合間にできる面白い息抜きとして微生物アートを紹介しよう」というレベルで止まっていました。そこからさらにアソブロックさんによって「アイドルが微生物アートに挑戦するという企画にしましょう!」という発想が足されたのは、社内だけでは生まれない企画だったと思います。
―アソブロックと運営を始めて反響はありましたか?
間島さま: 社内の反響では、じわっと広がってきたと感じています。立ち上げ当初は「企画室が何かはじめたぞ」と遠巻きで見られていたのですが、コンテンツづくりにせっせと励んで、1年くらいたってから「記事読んだよ」とか「いい記事だね」という声をもらうようになりました。
白井さま: 営業メンバーから、リケラボ上で当社のクライアント企業を紹介できないかという相談も来るようになりました。しっかりとPVが伸びている証かなと。ただ、あくまでリケラボは「理系の方の個人のキャリアを応援するサイト」です。当社のクライアントに貢献できるのもいいことですが、バランスは保たないととは思っています。
白井さま:いちばん嬉しかったのは、当社へ派遣登録に来てくれた方が、登録を決めてくれた理由として、リケラボを見てこういうサイトをつくっている会社なら安心できると思ったからと言ってくれたそうです。この話を聞いて、これがリケラボの目指す姿なんだと思いましたね。リケラボのコンテンツを通じて私たちの想いを知っていただき、数ある人材会社の中から当社を選んでくれる決め手になるのであれば、それこそがオウンドメディアの存在価値だと思います。
―それでは最後にアソブロックに期待することを教えてください。
間島さま: 一緒に立派なサイトに育てていただいて、本当にありがたいです。今後も、多くの方に読んでもらえるよう一緒に頑張りたいです。せっかく育ったサイトですから、よりマーケティングに活用するなどして発展させていきたいですね。
白井さま: 当社とアソブロック、バックグラウンドの異なる人が集まっているのだから、さらに積極的に提案頂いてもいいと思っています。それぞれの特徴がある人たちの化学反応があって、さらにサイトは面白くなっていくはずですから。PVが伸びているからこそこの流れを加速させたいですし、理系の方が1番集まるサイトを目指したいですね。
―ありがとうございました。
間島さま 白井さま : ありがとうございました。