奈良の大仏、鎌倉の大仏につづくのは誰だ!?
ながらく世界の注目の的となってきた日本三大大仏論争に、そろそろ決着をつけます。
今回紹介する候補仏は愛知県の布袋大仏。
▼布袋大仏基本データ
・種別・・・・・・薬師如来(的な何か) 坐像
・所在地・・・・・愛知県江南市木賀町大門
・完成年・・・・・・1954年(昭和29年)
・像高・・・・・・18m
※参考として、奈良の大仏14.98m、鎌倉の大仏11.3m
▼アピールポイント
知る人ぞ知るB級大仏界のエース。
珍スポットマニアのバイブルとしてかつてカルト的人気を誇った雑誌『ワンダーJAPAN』(2016年現在休刊中)の表紙を飾ったこともある。
他の大仏とは一線を画すなんともアンバランスな大きな顔+なで肩っぷりが、見る者の度肝を抜く。
住宅地に唐突に現れ異彩を放つ様も圧巻。
さらに特筆すべき点として、恐らく日本で唯一、背面が住居と一体化している大仏でもある。
背面の建物は住居兼「大佛治療院」という名の整骨院になっている。
(ただし現在整骨院は下記に移転しており、空き家状態の模様)
▼懸案事項
立て看板によれば、「奈良の大仏より二メートルも高く、日本一を誇っています」とのことだが、18mくらいの半端な大きさで、もはやこの手の”自称日本一”をいちいち真に受けてはいられない。
なによりやはりこのなんともいえないキッチュな雰囲気は、万人受けするとは言い難い。
たぶんそもそも布袋大仏ご本人も日本三大に入ろうなんていう気はさらさらないことだろう。
▼観光のポイント
最寄駅は名古屋鉄道犬山線の布袋駅。駅から徒歩約15分ほど。
ほぼ線路沿いにあるので、名鉄線と大仏とを一緒に眺めることも可能。鉄道マニアからもひそかな注目を集めている模様。
みうらじゅん&安齋肇による「勝手に観光協会」も『Com’on My Buddha』と題したPRソングで布袋大仏のことを歌っている。
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